地域に根ざす工務店の結集と新たなチャレンジ

参加工務店6社の代表者による座談会

2021年12月。
山形県東根市ではじめて、地元の工務店6社よる合同住宅展示場「カナリエタウン」がオープンする。
同業であり、ライバルである6社が結集し新たなチャレンジに踏み出す背景には様々な苦悩や葛藤があった。
叶理家プロジェクト発足から約2年、ようやくオープンを迎えるその直前の想いを代表者6人が語り合う。

~座談会参加メンバーのご紹介~

八鍬 宏明

ヒロ・アーキテック 代表取締役

渡辺 友和

渡辺工建建設 専務取締役

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加藤 嗣晃

丸晃建設 専務取締役

小野 泰義

アップルハウス 代表取締役

兼子 文隆

兼子工務店 代表取締役 叶理家プロジェクト 初代会長

高橋 真広

高橋建匠 代表取締役

[司会]
株式会社ヤマメイ 落合 宏美(叶理家プロジェクト 発起人) 

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では、座談会を始めていきます!
いよいよオープンが近づいてきましたね。緊張してきましたか?

いやっ、全然! 楽しみなことばっかり(笑)

小野さん、それはウソでしょう! 今みんな、モデルハウスの仕上げに必死じゃないですか。

そうだね、ちょっと強がりだったかな(笑) まぁ、落合さん、早速本題いっちゃってよ。

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では、まず結成のきっかけを教えてください。

最初は被害者!?
こうして今6社が集まってやっているのも運命だったのかな

あれは、2年前ですよね。今回の発起人である建材店のヤマメイの落合さんから「兼子さん! これやらなきゃダメよ!」って誘われて・・みんなはどう?

私もです。話を聞いて、地元工務店の良さをお客様に知ってもらう、お客様にもっと家づくりのことを楽しんでもらえるとても良いプロジェクトだとは思った一方で、同業同士うまくやれるのか? という不安がありました。

ぶっちゃけると、投資額も大きいですね。

八鍬さん、そう! 本当はソコ・・・。そうなんですよ。失敗した時のリスクが大きく感じてしまって。

そう、だから私は発起人の落合さんに巻き込まれた被害者なんです。

そんなぁ・・・

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でも、巻き込まれて良かったと思ってますよ。しっかりと準備をしたことでオープンも見えてきたし。一緒にやるメンバーも最高。実際、当初話を聞いた時に手を挙げたメンバーも早々に1社抜け、2社抜けて、最終的に残ったのがこの6社。このメンバーが揃ったのもまた、運命かなぁと思ってます。

危機感もあったのも本音です。私は、2代目としてゆくゆくは代を継いでいくことを考えた時、何もしないとこのままじゃ工務店としてジリ貧になってしまうな、と考えていて、そんな時にこの話をもらったので、これはやるしかないんじゃないか・・と。

実は私もちょうどその時、先代である父親が急に亡くなってしまって、会社としても私個人としても、このプロジェクトをより良くなるための転機にしたくて参加を決めました。

良かった! でも、不安がありながらでも「やれる!」と思えた瞬間というのはあったんですか?

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転機
青森にいる先輩の経験を知って感じたチームワークの大切さ

やれる! って思えたのは、先んじて工務店同士でプロジェクトを実施していた、青森のミライエプロジェクトさん、AHBA-BASE(アーバベース)さんを見学させていただいた時ですね。

その二団体には、会の発足の仕方や、運営の仕方など、準備の仕方を教わったり、ご自身たちの経験を教えていただきました。

AHBA-BASEさんには、私達が会を発足して間もない頃にモデルハウスを見学させていただいてとても刺激になりましたし、ミライエプロジェクトさんには、山形まで来ていただいて教えていただきましたよね。

もう、それは、感謝してもしきれない。こうやって準備すればいいんだっていうのがわかったことで、私達も自信がつきましたから。

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実は以前、ミライエプロジェクトさんの噂を耳にしてて一度、小野社長と見学させてもらったことがあったんです。それ以来、いつかは山形でもやりたいなぁという想いがあったんですよね、小野社長!

そうそう、そうだったよね。ここまでこれてよかったよね。
年々工務店は厳しくなっているもんね。でも、地元の工務店にも良い所あるのに・・・お客様にせめてそれを知ってもらいたいという想いはあったからね。

実際に青森に行って、地元工務店が集まってやっている姿を見て刺激になりました。

ライバル同士が切磋琢磨している雰囲気。成長している姿。これが結果的にお客様により良いものを提供できる雰囲気なんだって。

1社だけで工務店経営していたらきっと年々すたれていってしまっている状況だったと思います。力のある者同士がチームとなり一方で、ライバルとして切磋琢磨する。これが、これからの工務店のあるべき姿なんだって実感しました。

叶理家の事業説明会ができない!?
チーム叶理家に訪れた危機

あとは、事業説明会ですよね。このプロジェクトをお客様に発表する前に、協力してくださる協賛企業の皆様に発表する会。

これが新型コロナウィルスの影響で、当初予定していた大会場に一同に介することができなくなっちゃったんですよね。あれは困ったなぁ・・・

大きく1回でできないなら、小さく6回やろうということで、みんなで協力してやり切ったんでしたよね。やり切ったことで、みんながまた結束できた気がしますよ。

八鍬さんの発表、よかったもんねぇ!

そう? 6番目だったからみんなの発表聞いて予行練習がてきたんだよ。

そっかぁ! 一番はじめで損したぁ! ってことでもないか。個人的には、はじめにやれてたからが楽になったし、結果良かったかな(笑)

結束の瞬間
携わる人の顔、その想いが見えるのが叶理家のチームワーク

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高橋社長はどう思います? これまでの叶理家について。

そうですねぇ。

実を言うと私も、青森のメンバーのように「ライバルだけど仲間」なんてチームワークができるかなぁということが不安だったのですが、皆さんと一生に準備を進める中で、自信が持てるようになりました。

6社の中ではリヴ・アーク(高橋建匠)さんが一番最後に参画したメンバーですもんね! でも今は、私にとっては、ライバルでもあり、尊敬できる先輩として目標にさせていただいています!

私にとっての一番の転機は、この1年、ほぼ毎週やってきた皆さんとの打ち合わせですね。

代表同士はもちろんですが、代表の奥様や、社員さんなど、家族ぐるみといっても過言でない皆様と本音で話ができたことが大きな財産になりました。

「うちの会社は今、こういう状況で」「今、こんな取り組みをしていて」「お客様へおもてなしをしたらこんなに喜ばれて」なんてお互いの取り組みを語り合いましたよね。

なかなか本音って、言い合えないですもんね。

そう、そんな中で私も独立を決意した経緯や、叶理家への想いなども打ち明けることができるようになって、みんなを巻き込んで行っているプロジェクトだからこそ、失敗できないという使命感と、これなら、ウチ1社ではできないお客様へのサービスが提供できると自信が持てるようになってきたんですよね。

そう! ウチの妻もこの叶理家がはじまってから本格的に仕事に入ってもらうことになって、そういう、これまで見えづらかった「売りての顔」が見えるの叶理家の良い所にしていきたいなぁと思うよね。

地元の人が集える場所に
カナリエタウンは地元の人が作る地元の人のための展示場です

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では最後に、これからカナリエタウンにお越しになる方へメッセージをお願いします。

会長、お願いします!

まずは、ここまで私達の拙い話を読んでくださって、ありがとうございます。

カナリエタウンは、このような地元密着、お客様想いに溢れた工務店が6社チームになって創り上げる合同住宅展示場です。

これから家を建てる方への参考としてはもちろん、カナリエタウンに来れば、何か面白い時間が過ごせるかも! そんな期待の持てる楽しい場所にしたいと思っていますので、どうぞお気軽に足を運んでください。

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